レポート

BRM315嘉麻400

2014年3月17日

寄稿者 森 幸一

日時 3/15 10:00から 3/16 13:00
参加者 48名 もちろんチームからは私だけです。
コース 嘉麻-宇佐-玖珠-熊本-東脊振-嘉麻

前日の天気予報によると雨の心配は有りませんが、
最低気温 0℃ 最高気温 21℃と寒暖の差が
大きいとのことです。
もちろん装備は寒い方にあわせて冬服に合羽、
ウィンドブレーカーなど携帯性に優れている物を準備します。

自宅-嘉麻(スタート) 48km
福岡市南区-太宰府-米の山峠-嘉麻

またまた寝坊して8時に家を出るつもりが
8:40に出発 当然スタート時刻には間に合いません。
気合を入ないとスタートクローズ時間にも間に合わないかも
しれません。
快調に追い風に乗っていきます。
米の山峠では気温も上がって汗だくになります。
10:15にスタート地点に到着。
スタッフを残して誰もいません。挨拶もそこそこに
スタート手続きを終え10:30前には出発です。

スタート(嘉麻)-PC1(宇佐) 75km
嘉麻-赤村-築城-中津-宇佐
早速サイコンのスタートボタンを押し忘れてしまいます。
つよい南風に乗って快調に距離を伸ばします。
赤村付近で膝に違和感を覚えます。
続いて右のお尻の裏辺りの筋肉が痛みだします。
スタートしたばかりなのに不安になってきました。
赤村から築城までの区間にはソーラー発電施設が
あちこちに出来ています。自然豊な土地に無機質な物体
には嫌悪感に近い違和感を覚えます。
しかし豊前火力発電所の巨大な煙突や複雑な配管には、
なぜかロマンを感じてしまいます。
(私はノンポリシーで、あくまで感覚の話ですよ。)
中津に入って水がなくなったので(シングルボトルです。)
ついでにおにぎりなどで軽く補給をします。
(最後尾なのでPCではおにぎりなど売り切れている
可能性があります。)
13:22 PC1に到着。多くの参加者がまだ笑顔で
休憩しています。数名の方から新ジャージについて
声を掛けて頂き励みにしました。

PC1(宇佐)-PC2(玖珠)53km
宇佐-院内-耶馬渓-玖珠
先ほど補給を取っているので、携行食のみ
購入して出発します。
今度はここからは南に向かうので、かなりの向かい風です。
耶馬渓までの登りは勾配こそは緩いものの
風のせいで前になかなか進みません。
勾配が急になってくると風は弱くなってきました。
先は長いので39×21のギアでゆっくりと登っていきます。
日出生ダムを少し超えたところで自販機で水を補給、
ストレッチで身体をほぐします。冬服では暑いです。
峠のピーク付近に男岩というなかなか面白いスポットが
ありました。
急勾配を豪快に下ってPC2に15:59に到着しました。
ボランティアスタッフの方から豚汁をいただきました。
いつも心温まるご対応ありがとうございます。

PC2(宇佐)-PC3(上熊本)95.1km
玖珠-小国-菊池-上熊本

朝錬(最近はめっきり出ていませんが)仲間の
myauさんと一緒に出発します。
壁湯、宝泉寺、川底温泉と川沿いに温泉街を
登っていきます。
川の向こう岸は切り立った崖が多く存在していて、
なかなか風情があります。
花粉の散布を終えた杉は、枝、葉の更新の時期を
迎え、枯れた枝葉のためにこげ茶色をしています。
西に沈みかかった太陽は赤み増してより一層、杉を
赤く感じさせます。なんだか寂しい気持ちになってきます。
小国に着いたころにはまた一人旅になっていました。
平均気温が低いせいか、品種が遅咲きなのかは
わかりませんが紅白の梅が満開です。
この小国辺りが高木の限界標高で、少し登ると
景色は一変し高山植物のエリアに入ります。
稜線の上を212号線は縫うように走っていきます。
東の稜線には白く浮き上がるまんまるな月が登り、
西の稜線には赤く大きな太陽が沈んでいきます。
387号線に入った頃には辺りは暗くなっています。
これから下るのでウィンドブレーカーを着込み夜装備
を整えます。合羽は迷った結果きませんでした。
下りに入ると道路の温度計は1℃を示していて、
北側の斜面にはまだ雪が残っています。
合羽は着ておくべきだったなあと思い、凍えながら
下っていきます。
橋などは凍結の恐れがあるので、十分にスピードを
落としていきます。
もうこのころには膝や腰がかなり痛みます。
菊池についてから我慢できずにラーメン店で
食事を取ります。おいしゅうございました。
食事中、キャプテン江川と電話で話しました。
気合をもらったおかげか、なぜか身体の痛みは和らいで
いました。
とここでミスコース、普通はすぐ気付くのですが、10kmほど
行ってしまっています。(さすが江川効果です。)
道に迷っている途中、山口(英)から電話です。
私が状況を説明して「つらくて、きつくて大変。」と言うと
「楽しそうだね。」と返されました。
距離が大幅に狂っているため道を尋ねながらPC3を
目指します。
熊大前で院生に道を尋ねるとブルベに興味があるらしくて
PC3まで道案内してくれました。
22:02にPC3に到着しました。
ミスコースをしたことをスタッフの方に話していると
「ほんとはうれしいんでしょ、顔が笑っているよ。」と返され
ミスコースもブルベの醍醐味だなあなんて思っているこのころは
まだ余裕も有ったということでしょう。
かるく補給して出発します。

PC3(熊本)-PC4(小城)92.3km
上熊本-天水-玉名-大牟田-柳川-小城

金峰山の登りから始まります。
ある程度登ると木々の切れ間から熊本市街が見えます。
さすが政令指定都市だけあってかなり奥行きがあり見応えが
あります。
急勾配の下りに入りますが、真っ暗なのでブレーキをあてながら
ゆっくりと下って行きます。
左手には有明海が見えその奥には島原辺りでしょうか
対岸の海岸線にはまばらに光がみえます。
すこし下ったところから玉名広域農道に入ります。
広い道でずっとアップダウンが続きます。
練習にはもってこいのコースですが、
疲労しているなかかなりこたえました。
ここら辺からちょくちょくミスコースが増えてきました。
眠気は感じませんが、明らかに集中力は落ちてきています。
(江川効果かもしれません。)
玉名-大牟田-柳川-小城の区間は、追い風で楽でした。
PC4に日付けが16日に変わって3:31に到着です。
数名の参加者が休憩しています。
休憩中の話題は寒い、キツイ、眠い、痛いの四重苦しかありません。
おにぎりやパンで補給して、携行食(もちろん羊羹)も購入して出発です。

PC4(小城)-通過チェック(東脊振) 30.5km
小城-佐賀-神崎-東脊振トンネル

引き続き追い風に乗って進みますが、膝の違和感は完全に痛みに
変わり53×19・21のギアで30km/h以下の速度です。
信号待ちの時に身体がふわふわ浮き上がるような感じがして、
目を半開きにすると眼球が勝手に左右に動き視点が合いません。
神崎からの登りは標高400m以下しかないのですが、
とても辛くて押して登ろうかと思うほどでした。
東脊振トンネルの料金所が通過チェックになっています。
身体の故障の危険を感じてリタイヤが頭をよぎります。

通過チェック(東脊振)-自宅 20kmくらい
東脊振-南畑ダム-那珂川-南区

下りながらいろいろと考えます。
ダムサイトの平坦では20km/hのスピードしか
出すことが出来ません。
寒くて身体が動かないのか、きつくて動かないのか、痛くて
動かせないのかわからなくなってきました。
ゴールの制限時間まではまだ6時間もあります。
家は近いのでとりあえず一度帰って寝ることにしました。
(奇妙な感じですが、ルール違反ではありません。)
家の近所に来るころには太陽は、昨日阿蘇でみたのとは違って
黄色くぎらぎらと輝いています。
家に帰りつき奥さまに状況を説明すると
「不思議な感じだけど、楽しそうだね。」と言われました。
他人の痛みはわからないということがわかりました。
皇潤プレミアムを飲んで入念にストレッチを行い寝ます。

自宅(福岡市南区)-ゴール(嘉麻) 50kmくらい
福岡市南区-那珂川-春日-筑紫野-米の山-嘉麻

2時間半ほどいつもの布団で寝ることが出来ました。
身体の痛みはほとんど感じません。
精神的なものからくる痛みだったのでしょうか?
いつもの通り新聞を斜め読みして出発です。
嘉麻からの帰りは奥さまが迎えに来てくれるとのことです。
私の痛みが伝わってほっとしました。
まずは那珂川山田のコースに戻らないといけません。
自転車に乗っても痛みはほとんど感じませんが、
力強く漕ぐことは出来ません。
地元といえるこのエリアでまたもやミスコース、やっぱり
疲れています。
那珂川から先は向かい風です。腰がきつくて低い姿勢
を取ることができません。えっちらほっちら漕いでしのぎます。
米の山峠の登りでは、暑くてしかたありません。
気温は21℃だったそうです。
桂川まで下って景色を楽しみながらゴール。
12:38到着で完走者の中で最後尾でした。
最後に来て最初にゴールしたこともありますが、今回は
最後に来て最後にゴールです。
すぐに奥さまも到着して娘と3人で岩本代表特製ぜんざいを
いただきます。

総走行距離 470kmくらい
総獲得標高  4100mくらい
総時間    26時間38分
寒暖の差が激しく、暑い思いも寒い思いもしました。
そして体の痛みに耐え、ミスコースの多いブルベになりました。
今年初のメダルです。
走る前までは楽勝とか思っていましたが、今回も思い出が
たくさん出来て、また学ぶことも多いメダルになりました。

奥さま
帰り道でもミスコースを連発してしまいましたね。
今回もおかげさまで無事完走できました。